2014年4月、日本人間ドック学会は、血圧の正常値の新基準を発表し、血圧の正常値の新基準は147/94mmHgまでと定義しました。

これは今まで日本高血圧学会が定義してきた「血圧の正常値は129/84mmHgまで」とは、大きく見解が異なりますので、従来の血圧の正常値(血圧6区分)と今一度比較・確認して頂いた方が良いでしょう。

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従来の血圧 正常値 上の血圧 下の血圧 自宅測定時
至適血圧 119まで 79まで 125/80未満
正常値 120~129 80~84
正常高値 130~139 85~89
Ⅰ度高血圧 140~159 90~99 135/85以上
単位mmHg
Ⅱ度高血圧 160~179 100~109
Ⅲ度高血圧 180以上 110以上

新基準(147/94mmHg)と従来の基準ではずいぶんと違うのが分ります。

日本人間ドック学会は、新基準(147/94までが血圧の正常値)を定めるにあたり、「人間ドックに参加した150万人の中で、健康と判断した人の95%が、血圧147/94以内だったので、これを新基準にした・・・」と説明していました。

しかしその後、多数の誤認識や誤報道を受けて、「従来の血圧の正常値、129/84を今すぐ新基準へ変更するものではない」と釈明し、血圧の正常値は129/84までという見解で、2学会とも今のところ一致する形になっています。

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また日本人間ドック学会は、今回のデータの更なる検証を進め、血圧の正常値の新基準を定めていくと言及しておりますが、そもそも、「健康と判断した人の95%が、血圧147/94以内だったので・・・」という判断基準に、やや曖昧さを感じますし、今後もし新基準を発表する場合には、もう少し納得のいく根拠を示して頂きたいと私は思っています。

確かに、「血圧の正常値は129/84まで」というのは、厳し過ぎるのではないか?という声が以前からありましたし、厳しすぎる基準だから、降圧剤の服用者が増え続けてるとも考えられます。

血圧の正常値の新基準の設定に関しては、以前に私が取り上げた、降圧剤の副作用要介護の比率が上昇)などの問題にも大きく関係してきますので、日本人間ドック学会の見解には、これからも注視する必要があるでしょう。

もし今回発表された「血圧の正常値の新基準は147/94まで」、という数値への緩和が実際に行われれば、間違いなく降圧剤服用者は減少していくと私は考えていますので、今後の新基準の発表には期待せざる負えません。

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