60代になると、血圧を正常値でキープ出来てる方が25%前後となり、4人の内3人は正常高値もしくは高血圧という事になります。この状況を考えると、60代に血圧の正常値は130/85未満だと押し付けるのはもはや無理だと思われます。
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日本高血圧学会もそれが分ったのか、60代の血圧を「正常値」ではなく「目標値」として、140/90以下にするよう60代の方に呼びかけています。
60代 血圧 正常値 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
女性の正常値 | 114/71 | 123/77 | 133/81 | 140/82 | 145/79 |
男性の正常値 | 124/79 | 130/84 | 138/85 | 142/84 | 146/80 |
<60代の血圧の状況>
血圧が正常値の割合 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
女性 | 85% | 65% | 43% | 26% | 19% |
男性 | 62% | 41% | 31% | 22% | 18% |
また60代になると血圧を正常値に近づけるため、血圧の薬を服用する方も増えてきます。そこで60代の降圧剤服用者が、どのくらい血圧を正常値に近づけているか見ておきましょう。
60代 降圧剤 服用者 血圧 平均値 |
30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
女性 | 115/77 | 144/88 | 147/89 | 150/85 | 151/80 |
男性 | 148/93 | 150/94 | 150/92 | 150/87 | 152/81 |
60代の降圧剤服用者の血圧は、150/86ほどが平均値となっています。血圧の正常値は達成してはいないものの、あと血圧を10mmHg下げれば正常高値を達成出来ます。食事療法と運動療法で、もう少し血圧を下げたいところです。
降圧剤を服用して血圧を下げた60代の方の方が、そうでない60代の方よりも心筋梗塞や脳卒中の発症率は低いというデータがあります。60代で降圧剤を服用してる方は、最低でも上記の平均値150/86は達成して下さい。